先週、2月11日の北海道新聞朝刊の空知版に夕張市議会とゆうばり小学校6年生との意見交換会の記事が掲載されていました。
この意見交換会では、小学生からは、さまざまな質問が議員に対してなされました。
私は市議会のしくみについての冒頭説明のほか、「どうして議員になったのですか?」「プラスチックごみの削減に取り組んでは?」「もっと防災対策を行ってほしい」
という質問について回答させていただきました。
どうして議員になったのか、は日頃から良く聞かれることのひとつです。どうして札幌から夕張市に?の次くらいには多いですね。
これについては…
市議会議員は、25歳から選挙に立候補できますが、ちょうど私が25歳のとき次の年に夕張市議会議員の選挙があるという時期でした。
仕事はサラリーマンではなく夕張市で自分でお店をやっていましたが、(司法書士事務所)まちの人口が減るということは、当然仕事が減るということにつながりました。
現在もかもしれませんが、「人口が減るのは仕方がない」という諦めがまち全体にあったわけです。それは「事業がこのまちで成り立たないのは仕方がない」と言われているのと同じような気持ちでした。誰かがなんとかしてくれるのを待っている、という性格でもないので、自分がやれることはやろうじゃないかという思いで市議会議員選挙に出たわけです。
といった説明をしました。そのほかにも色々なことはあったわけですが。例えば、自分が移住するときに不動産を探すのに困ったことから不動産会社を立ち上げましたが、市営住宅や空き家の多いこの地域では政策的な解決方法も考えなければ焼け石に水だろうと思ったことや、市政にもっと事業者的視点を入れ、再生団体を抜けたあとのことを考えなければ将来の世代までまちが残らないだろうと感じていたことなど、様々な事情がありました。
「誰かがなんとかしてくれるのを待っている性格ではない」というのが根本かもしれませんね。司法書士事務所を開業したときも、不動産会社を立ち上げたときもこれは共通するところです。
◆議員のなり手不足について
さて、上記を書いていて、今後の選挙で新しく議員になろうとする人が出るものかどうか、ということも考えました。これは今期議会の重要なテーマの一つだと思っています。
なり手不足の解消は議員としてはいわゆる選挙のライバルの増加につながりますが、まちの将来を考えた場合、新しい人が出てこなければ成り立ちません、特に議決機関の役割の重大さを知っている現職議員であればこそ、ここは主体的に考えなければならない責任があるでしょう。
現時点で何か有効な解決策がすぐにあるわけではありませんが、以下の記事データ
「議員報酬&議員定数の全国データ2020」でもわかるとおり一度議員報酬の見直しも考えなければなりません。
https://seijiyama.jp/article/news/nws20200219.html
報酬が低い場合は志が高い人ではなく、実際には年金受給者か組織内候補が占めるというのが議会の現状です。
国政の保育士の待遇改善の話でも「給与を上げるとお金目当ての人が来てしまう」というおかしな説を言う方もいましたが、生活費ではないという建前はありつつも、年金をもらっているわけではない世代の議員にとってはこの話と同じようなもので、特に夕張市議会の実情を見ると出られる人が限られるレベルの報酬額であるといえます。
私は議員選挙に出るのを決めるのが先で議員報酬額を調べたのは(妻に聞かれて)相当あとになってからですが、これは美談でもなければマチを思う気持ちがあれば報酬なんて!とかいう綺麗事でも無く、言うなれば狂気に近いものですので、一般的な常識ある方には適応しない話です。
議員になったらなったで、割に合わないとは全く思いませんが、絶対に他ではできない経験ができていますからね。そういうところでは本当は若い人にやってほしいのです。
今川和哉