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1.空き家対策特別措置法に基づく取り組みについて
空き家対策特別措置法に基づく行政執行体制の構築並びに空き家対策の展望について
質問の要旨
○(質問日のちょうど先月)5月26日に、空き家等対策の推進に関する特別措置法、いわゆる空き家対策特別措置法が全面施行され、この法律により、市町村は空き家に関する対策計画を策定することができ、行政に立ち入り調査や家屋の強制撤去などが可能となる権限が与えられました。
○危険家屋など、放置しておけない空き家については「適切な措置」をとっていく市の責務があるのではないか。そして今回の法律により、これらの空き家問題に対応するための、新たな権限が市に付与されました。
Q1 この措置法に基づく新たな行政体制を構築する予定があるか。
Q2 本市の今後の空き家対策の展望はどうなるか。
市長答弁のまとめ
現有の職員数の中で各課連携のもと空き家廃屋への対応を実施している。
当市では再生計画の枠を超えた職員を確保することができないのが実態であり、空き家対策に特化した行政組織の再編というのは現状では困難であるため、対応を継続しながら、可能な範囲において空き家対策を講じていくつもりである。
対策計画の策定にあたっては、まず空き家廃屋の実態を正確に把握することが先決と考えており、資料等の整理を優先的に行い、他の市町村の策定状況などを参考にしながら取り組んでいきたい。
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2.ゴミ処理体制について
1.埋め立て施設の将来的な見通しとその対策について
2.今後のごみ処理対策について
質問の要旨
○現在、本市においては、ごみ焼却施設が稼働できない状態にあり、他市のように「燃えるゴミ」という分別もありません。一般ゴミについては炭化処理による減量化を行わず、最終処分場へ埋め立てを行っているのが現状となっております。
Q1 埋め立て施設というものは、当然、その処分容量には限界があるものですが、現状の使用方法による、埋め立て施設の想定される「使用可能年数」の見通しをまずお聞きしたい。
Q2 埋め立て施設の延命化のために現在行っている取り組みと、その対策の効果についてお聞かせください。
Q3 今後、新たなゴミ処理施設の建設など、大規模な投資事業を含めた計画の策定が避けられない時期が来るものと思われますが、その具体的な検討時期と、その予定についてお聞かせください。
市長答弁のまとめ
【埋め立て処分場の現状について】
旧焼却処分場は、法令による構造基準、維持管理基準をクリアできず、加えて改修費用、維持管理費、将来の人口見込みなどをかんがみ、法に適合するための改修の効果は薄いと判断し、平成14年11月に閉鎖をしている。
本市の処分場は昭和62年より埋め立てを開始し、当初計画では13年に埋め立て完了の予定だったが、人口減少や削減政策の効果によって現在も埋め立て残量があり、測量調査によると平成38年程まで余裕が見込まれる。定期的な測量調査による現状把握が重要であると考えている。
【現在行っている減量化対策と効果】
ゴミ有料化については、施設維持管理費用を排出者に一部まかなっていただくと同時に、排出量を抑えるという狙いがある。
平成22年には全10品目の分別収集の完全実施、実施した平成22年度以降は家庭系ごみの1人あたり排出量は700グラム以下となり、それ以前の900グラムと比較して2割以上減らすことができている。
また、事業系のごみが増加傾向にあるため、こちらも今後は力をいれていく必要がある。
【今後の体制について】
処分場延命化について努力すると共に、次の処分場を検討していく必要があるが、人口規模や建設コスト、維持管理コストをかんがみて、市が新しい焼却施設を建設することは現実的ではないと考えている。
平成32年度時点でのデータを基に新しい埋め立て処分場の方向性を決定する。
【なぜ新設の方向性を平成32年度に決定するのか】
用地の取得や設計計画の策定、工事期間を考えると、供用開始まで5~6年かかると予測される。
平成38年度を埋め立て完了期間として逆算していくと平成32年に決定することが現在の状況からみて妥当であると考えている。
質問をおえて
「将来の世代に負担やツケを残さない」というテーマで今回はこの質問をさせていただきました。
廃屋は周辺環境に悪影響を及ぼすある意味負の財産となり得ます。倒壊など危険を及ぼし、周辺環境を悪化させるだけでなく、建っている土地の将来的な使い道まで奪ってしまっています。
ゴミの処理施設もそうです。「今は」問題なく使えています。困っていないでしょう。ですが使えなくなるときは必ず来ます、今から考えておかなければ、困るのは未来の世代です。
今回、このテーマについての行政の姿勢がある程度明確になりました。
今やろうとしている方法が最善なのか、このままで本当にいいのか。「できない」と言われた部分につき、なんとかできるようにする方法はないのか、今後も考えていかなければならないと思っています。