平成29年9月19日に開催された決算審査特別委員会の大綱質問答弁まとめです。
こちらは、「平成28年度の夕張市の決算」について質問するものとなります。
資源を活用した地域活性化(ズリ山とCBMについて)と、交流人口による地域活性化についてを質問しております。
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1.資源を活用した地域活性化について
①地域資源「ズリ」の活用による水洗炭事業について(市長)
高松のズリ山の活用の実施状況について、市内事業者がズリ山から採取したズリを販売する事業を展開しています。
平成27年度の事業開始当初は、原材料となるズリに含まれる粘土分が、想定を超える比率であったため、石炭とズリを分離させる作業能率が低い状態でした。
平成28年5月に粘土分を洗い流すプラントを増設したことにより、平成28年10月から、おおむね計画通りの出荷量となっているところであります。
このズリ山活用事業によりまして、現時点で新規雇用を8人創出したほか、市の収入は月約70万円となっております。
②CBM開発について(市長)
平成28年9月に清陵地区において国内初の事業化に向けた試掘を行ったところであり、予想通り石炭層からメタンガスの噴出が確認をされたところであります。
検出したガスについては、メタンの含有量が95%と、燃料としての利用に十分な濃度を有していることが調査結果からわかりました。
この試掘調査結果を踏まえ、石炭層の水抜きを行い、ガスを安定的に噴出させるための生産テストを行うこととしており、今議会に提出した関係予算を計上しているところであります。
今後CBMを活用した農業用ハウスへのエネルギー供給などのトライアル事業の実施に向け、必要なガス量の検証などを行う必要があると考えております。
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2.交流人口による地域活性化について
(市長)
炭鉱関連遺産の活用による交流人口増加施策といたしまして、炭鉱遺産や夕張の暮らし、コミュニティを実体験することにより、継続的かつ多様な交流人口を創出することを目的として、一般社団法人清水沢プロジェクトと連携をし、清水沢エコミュージアムプロジェクトを推進しているところであります。
同プロジェクトの活動拠点として宮前町の市営住宅を改修し、資料展示のほか、イベント開催や部屋の利用が可能な清水沢コミュニティーゲートで、平成28年度においては約700名に利用いただいたところであります。
市内外の方々の交流のきっかけづくりや、夕張ファンの創出などに寄与したものと考えております。
引き続き、改修中の石炭博物館を含め、様々な炭鉱遺産等を活用した交流人口の拡大に取り組んでいきたいと考えております。
(教育長)
平成28年度は、スポーツ交流創出事業として、2つの事業を実施しております。
この2つの事業は、夕張市体育協会の活動を活性化させ、市有体育施設の有効活用と合宿誘致を積極的に実施することを目的としたところでございます。
まず一つ目は、NPO法人夕張市体育協会設立準備委託事業として、夕張市体育協会のNPO法人化に向けた助成事業を行い、平成28年9月にNPO法人夕張市体育協会が誕生致しました。
なお、同法人は、平成29年度より文化スポーツセンター等の体育施設の指定管理者となってございます。
二つ目でございますが、合宿誘致の強化といたしまして、スポーツ合宿等の調査事業を実施致しました。
合宿誘致として、新規のものといたしましては、利用団体29団体、利用者数が786名、利用種目につきましては、バレーボール、サッカー、バスケットボール、バドミントン、スキーでございまして、成果は十分に出ていると考えているところでございます。
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(再質問1)
安全性について、特段の配慮が必要となることはなかったか?今後の対応策はどうか。
(市長)
法律に基づいて、CBM開発の安全確保については取り組んでいるところでございまして、連携して事業を行っております業者とも、有識者を活用した安全確保に努めています。昨年度は大きな事故等発生しておりませんので、引き続き安全に配慮した事業に努めてまいりたいと考えております。
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(再質問2)
炭鉱遺産活用について、インバウンドでの利用はどうだったか、今後外国人観光客の利用についてどのように考えているか
(市長)
先ほど利用者700名ということでお話しさせていただきましたところでございますが、外国のお客様のご利用は、1名だったというように聞いております。
ご質問にありましたとおり、インバウンドが増加していくであろうというのはご指摘の通りでございます。ただ、こちら運営しております所ともお話しをしているところでございますが、そもそも清水沢コミュニティーゲートにつきましては、4つの部屋があるんですけれども、4つについてそれぞれ目的別に作られています。
例えば寄りどころであったり、夕張の暮らしを体験しながら何等かの活動をしていく部屋だったり、アート作品・アーティストの活動拠点の部屋だったり、観光インフォメーションとしての機能であったりということでありますので、こういったアプローチで今後とも行っていきたいなという風に思っているところでございます。
今、利用実態が外国のお客様が1名利用があったという状況でございますが、今後もお部屋をどう活用いただくかという部分を維持しながら、どう考えていくかということになろうとは思いますが、現状大切にしたいのはその目的別のスペースをどう最大限活用していくかというところに力を注いでいければと思っております。
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(再質問3)
合宿誘致事業について、市内での経済効果という面から見てどうだったか。
(教育長)
先ほど申し上げましたとおり、29団体786名が全て、市内の宿泊でございます。そのほか、お弁当や飲料水等の購入を考慮いたしますと、経済効果は非常に大きいものであると認識しております。
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