6月7日、8日に、議会と市民の懇談会が開催されます。
再生計画の見直しについて、市民の皆様のご意見を伺うものですが、
第三者委員会の報告書で「見直しを検討すべき」と指摘されている議員報酬についてもご意見をいただくものと思います。
また、議員定数削減という公約を掲げていた議員の方もいらっしゃいますので、「現在9名の議員定数」も、同時に議論が必要なものです。
この点につき、私は一年見て来た議会の状況と、
市の将来を総合的に考えて、現状維持が最善であると考えています。
確かに、現状で問題がないわけではありません。改善すべき点が多々あると感じています。
まず、報酬について
先ほど受け取った議員報酬の今月の振込み明細を見たところ、
16万6100円が振り込まれていました。
ちなみに、条例本則から議員報酬は4割引になっています。
当市議会には活動費が一切無く、全ての活動が自費です。
巷で話題のような政治活動費の不正利用もしようがありませんので、安心してください。
各種の会議や研修会の参加費、交通費、そして夕張市議会として講師を呼んだり、
行事を行うために集めている「議員会費」も報酬の中から別に払っています。
活動しようと思えば無限に費用がかかる議員の政治活動ですが、
ほぼ活動しないようにしていても月に5万円程度は出て行くのではないでしょうか。
という状況ですので、現在の夕張市議会の議員は、ほぼ全員が兼業(他の仕事もしている)です。
「常に議員活動に専念できる有能な専業議員」が立候補することは現状では無理でしょう。
これが夕張市にとって良いとは思いません。(私は司法書士をやっていますので兼業ですが・・・)
そもそも、前回の選挙は無投票
市民の皆様が候補者を選ぶことすら出来なかったという問題がありました。
能力、質の高い候補者がおらず、まちの運営ができなければ、夕張市も立ち行かなくなります。
候補者不在には、全国の市の中で圧倒的に低い報酬額も大きな原因となっていると考えられます。
次点にかなりの差をつけて、市では報酬額全国最下位です。
現在、夕張市議会はこのような状態、ということで、
ここまで読むと「報酬は上げるべき」という論調に見えますが、
これでも私は現状維持が相当と考えています。
「必要性がある」からと言って、お金が出てくるものではないのです。
市の予算も、議員の報酬も、限られた税金という原資から捻出しなければなりません。
収入が増えない以上、支出を増やすということは、「何かを削って支出」したり
「他のやるべき事業を諦める」必要が出てきてしまいます。
新しいお金は都合よく降ってきません。
今の夕張市、やったほうが良い事業は大量にあります。
やらなければならない事業が100個あったとしても、
実際に予算をつけて、やれることは30個程度しかないかもしれません。
重要で、効果の高い30個を精査して選んでいくことが絶対に必要なんです。
報告書でも指摘されているように、新しい議員候補者が出てくることが考えづらいほどの現状は
重大な問題があるのは間違いないものです。
しかし、他の事業もたくさん削られている中で、
そこから予算を回すことが相当とは言い難いと考えます。
「能力の高い候補者を選ぶことができない」という
市民の皆様の不利益を放置してしまうことになりかねない
という批判は承知しますし、大変申し訳なく思っています。
まず現状の中で、今の議員各自が研鑽して、資質を高めていく必要があるでしょう。
定数を減らして、減った人数分を増額して分配するという考えもありますが、
定数削減については、私は市民の不利益にしかならないと考えるため賛成していません。
議員定数については、次の記事で書きたいと思います。
また、あくまでこれは私の考えですので、議員の中でもそれぞれの考え方があります。
政治に正解はありません。
他の方からも色々な意見を聞いて、皆様判断していただければと思います。
【議員と市民の懇談会の日程】
平成28年6月7日(火曜日)
場所:市民研修センター(清水沢)
18:30開始
平成28年6月8日(水曜日)
場所:はまなす会館(若菜)
午前10:00開始